気象衛星「ひまわり」などの全球画像をじっくり眺めると、 一見無秩序に見える雲の動きにある程度のまとまりが見られることが分かります。 赤道のやや北に東西に伸びる、泡のように沸き起こっては消えていく雲の群れ。 熱帯や亜熱帯海上で発生し発達しながら北上する熱帯低気圧。 日本の上空をゆったりと西から東に抜けていく温帯低気圧の渦・・・。 このようなパターンの裏にはどのような仕組みが隠されているのでしょうか?
降水は生命にあまねく恵みの水をもたらすと同時に、大規模な水害の引き金になることもあります。 しかし熱帯地方で発生する雨は、熱をより高緯度へ輸送する大気循環を力学的に維持する上で、 欠かせない役割を果たします。 雲は、地球が太陽から受け取る放射エネルギーを直接左右する一方、 熱赤外放射の再分配を通じて大気温室効果の促進にも一役買っています。 雲と降水は私たちの生活に密接に関わることはもちろん、地球規模の気候変動においても 積極的な役割を果たしています。
雲降水気候学研究室では、雲や降水が地球の気候場と関わりあう物理的メカニズムを より深く理解することを目指しています。 当研究室では、集中豪雨や台風といった個々の気象に着目した事例解析は行っていません。 むしろ、雲や降水を大規模な大気循環システムの一部と捉え、 その動的ななりたちの解明に挑んでいます。
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